オンラインカジノでも税金は発生します。しかし、「オンラインカジノの税金はどれくらい儲ければ発生するのか、具体的にはどのくらいかかるのかわからない」という人も多いと思います。オンラインカジノの税金の仕組みがわからずにオンラインカジノで遊べないという人もいるのではないでしょうか。
そこで今回はオンラインカジノの税金の仕組みについて紹介していきます。オンラインカジノの税金がどのタイミングで発生するのか、どういった計算方法で税金額が決まるのかを詳しく紹介していくのでこれからオンラインカジノを始めてみたいという人も参考にしてみてください。
オンラインカジノの税金の種類
オンラインカジノの税金の種類は「所得税」に分類されます。オンラインカジノで勝ち、獲得したお金は個人の所得として「一時所得」となります。一時所得とは給料などとは別に、突発的に入ってきたお金のことを表します。臨時収入みたいなものですね。一時所得に分類されるものは国税庁の資料によって以下の6つに定められています。
- 懸賞・福引の賞金品
- 競馬・競輪などの払戻金
- 生命保険の一時金や損害保険の満期返戻金等
- 法人から贈与された金品
- 遺失物取得者や埋蔵物発見者の受け取る報労金
- 資産の移転等の費用に充てるため受けた交付金のうち、交付の目的とされた支出に充てられなかったもの
オンラインカジノで儲けたお金は「懸賞・福引の賞金品」や「競馬・競輪などの払戻金」に分類されます。
オンランカジノの税金はいくら儲けた段階からかかるの?
オンラインカジノの税金がかかる金額については「50万円」と「90万円」の2つの段階に分かれます。
1.勝利金が年間50万円を超える
オンラインカジノの税金を勝利金が年間50万円を超えた時に支払う必要があるのは会社からの給与所得がない人です。オンラインカジノで獲得したお金は一時所得。一時所得には年間50万円の特別控除があります。そのため50万円以下の場合は0円として換算され、税金がかかることはありません。
2.勝利金が年間90万円を超える
オンラインカジノの税金を勝利金が年間90万円を超えた時に支払う必要があるのは会社からの給与所得がある人です。一般的に給与所得以外の所得が合計20万円以下の場合、確定申告は不要で税金も発生しないとされています。そしてオンラインカジノの儲けは一時所得であり、50万円の特別控除があります。そして一時所得で実際の課税対象となる金額は次の計算式で算出した値になります。
- 一時所得÷2=課税対象額
したがってオンラインカジノの勝利金から50万円を引いた額を2で割った課税対象額が20万円を超えた時に給与所得者はオンラインカジノの税金が発生します。そしてその勝利金が90万円以上になっているのです。
オンラインカジノの税金の計算方法
ここからはオンラインカジノにかかる税金の計算方法を段階を踏んで確認していきましょう。カジノの税金がおかしいとならないように丁寧に計算しましょう。
1.一時所得で計算
オンラインカジノの儲けは一時所得に分類されるので一時所得で計算しましょう。一時所得の総額の計算は以下の計算式から行うことができます。
- 一時所得=収入金額ー支出金額ー特別控除
2.一時所得の課税対象額を計算
次に一時所得の課税対象額を以下の計算式で計算。
- 一時所得の課税対象額=一時所得÷2
3.所得税を計算
最後に実際にかかる所得税を以下の計算式で計算します。
- 所得税={(給与所得等他の所得+一時所得の課税対象額)ー控除額}×税率
ここで収入金額はオンラインカジノで勝った金額、支出額はベットした金額の総額となります。最後に見直すとカジノの税金がおかしいということもなくなるので必ずチェックするようにしましょう。
オンラインカジノの税金は勝った金額にだけかかる
オンラインカジノの税金に関して最も注意しなければならないのが「税金は勝った金額にだけかかるということ」です。つまり、負けたお金は関係ないということです。
例えばオンラインカジノで500万円勝って100万円負けた、500万円勝ったときのベット額は300万円とします。この時、税金がかかるのは勝ったお金と負けたお金を差し引きした自分の儲けである400万円ではなく、勝って自分が得た500万円にかかるということになります。そして経費として換算できるのは500万円勝ったときのベット額である300万円のみです。負けた金額は経費にも換算できないということは覚えておいてください。
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オンラインカジノの税金の確定申告
次にオンラインカジノの税金の確定申告に関する情報を確認していきましょう。
時期
基本的に税金は1月1日~12月31日までの1年間に稼いだお金が対象となります。当然オンラインカジノも同様です。オンラインカジノで1月1日~12月31日までの1年間に勝ったお金がその年の課税対象となります。
確定申告の時期もすべての所得等と同じタイミングで行うため、2月中旬から3月中旬の間に行う必要があります。確定申告は後半になればなるほど駆け足で行う人が多く、混み合うことが多いので、なるべく早くおわらせてしまうことがおすすめです。
情報収集
オンラインカジノの税金を計算するためにはオンラインカジノで1月1日~12月31日までの1年間に勝ったお金を知る必要があります。そのため、まずはオンラインカジノで勝ったときの金額(収入)とその時にベットしていた額(支出)の情報を集めましょう。オンラインカジノで遊んだ時にExcellなどでまとめておくと楽かもしれませんね。
書類の準備
次に確定申告に必要な書類を準備しましょう。オンラインカジノの税金に関しての場合は以下の書類が必要になります。
- 支払調書(オンラインカジノから受領)
- 支出に関する領収書
- 源泉徴収票(給与所得者の場合)
必要書類に関してわからないことがあるのであれば、税務署に確認すると間違いなく安心です。支払調書に関してはオンラインカジノに問い合わせて発行してもらえるかをまずは確認しましょう。もし、発行してもらえなかった場合は、国税庁のホームページからフォーマットをダウンロードして自分で作成することもできます。
確定申告書の作成
いよいよ確定申告書を作成していきましょう。集めた情報・書類を使って必要事項や金額に間違いがないように入力して作成を進めます。作成では次の点に注意してください。
- 所得は一時所得で記入
- 「種目・所得の生じる場所」にはオンラインカジノの運営会社名を記入
- 「収入金額」には勝った金額をそのまま記入。50万円の特別控除は引いていない金額。
確定申告書の提出
確定申告が完成すればあとは提出するだけ。確定申告書の提出には以下の3つの方法があります。
- e-Tax:オンラインで確定申告書を作成し送信
- 所轄の税務署に郵送
- 所轄の税務署に持参、直接提出
確定申告書の提出期限を過ぎないようには十分注意しましょう。
所得税を納付
最後にオンラインカジノの税金にもなる所得税を納付。所得税の納付方法は以下の5つがあります。
- 納付書を利用して金融機関または所轄税務署の窓口で納付
- 口座引き落としで納付
- e-Taxで納付
- 専用のWebサイトからクレジットカードで納付
- QRコードを発行し、コンビニで納付
いずれの方法をとるにしても確定申告の期間内に納付する必要があるので余裕をもって準備することをおすすめします。
オンラインカジノの税金は絶対無視できない
オンラインカジノで獲得したお金は原則銀行口座に振り込まれます。必ず記録もされ、税務署もお金の流れを簡単に把握することができます。そのためネットカジノの税金を確定申告しないで無視することは絶対にできません。間違いなく税務署から指摘されます。
しょせんネットカジノの税金だからと甘く見ずに、しっかりと確定申告を行って税金を納めましょう。また、気が付かないうちにオンラインカジノで税金がかかる額まで勝っていたなんてケースもあります。そのようなことを避けるためにもこまめにオンラインカジノでの勝った金額・ベットした金額をまとめたデータを作成しておくことがおすすめです。
オンラインカジノでは仮想通貨による入出金を取り扱っているものも数多くあります。日本では仮想通貨も所得とみなされるので仮想通貨で出金した場合も現金で出金した場合と同様の計算で確定申告を行いましょう。
オンラインカジノの税金を無視するとどうなる?
先ほども説明したようにオンラインカジノの税金を無視して税務署にバレずに税金を払わなくて済むなんてことには間違いなくなりません。オンラインカジノの税金を払わないでいるとどのようなペナルティが課されるのかチェックしましょう。
加算税が課される
オンラインカジノの税金を支払わなかった場合は加算税が課されます。加算税とはもともと支払うべきだった税金に一定率を乗算して計算した額を徴収される罰金です。この罰金にも4つの種類があり、種類によって乗算される割合が変更されます。
- 過少申告加算税:期間内に確定申告を行ったが、申告した税額が正しい金額よりも小さい場合(本来支払うべき税額の10%~15%が加算税)
- 無申告加算税:期間内に確定申告を行わなかった場合(本来支払うべき税額の15%~20%が加算税)
- 重加算税:利益の意図的な隠ぺいとそれに伴う過少申告・無申告など悪質な場合(本来支払うべき税額の35%~40%が加算税)
- 不納付加算税:源泉所得税を期限までに納付しなかった場合(本来支払うべき税額の10%が加算税)
過少申告加算税は計算ミスによっても生じてしまいます。そのためオンラインカジノの税金をはじめ、確定申告書を作る際には間違いがないように丁寧に記入していく必要があります。
利子税が課される
利子税とは期日を過ぎて支払う場合に発生する罰金。もし税金の支払いが分割だった場合は、分割分すべて支払い終えるまで発生する恐れもあります。また、一括払いであっても納付期限を過ぎてから支払う場合は延滞税という別の罰金も発生するので、たとえ遅れたとしてもなるべく早く納付することがおすすめです。
刑事罰が課される
オンラインカジノの税金で非常に悪質な脱税とみなされた場合は刑事罰にまで発展することがあります。これはオンラインカジノの税金にのみ関わる話ではありません。
オンラインカジノの収入を会社にバレないようにするには?
中にはオンラインカジノの収入を会社にバレないように隠したいという人もいると思います。会社員の多くは給料から引かれる特別徴収で住民税を支払っているため、住民税の納付書が会社に届き、その段階で住民税が増えていることから会社の給与以外の所得があることがバレてしまいます。
そこでオンラインカジノの収入を会社にバレないようにするためには、確定申告の際に住民税の徴収方法を「自分で納付(普通徴収)」にします。すると納付書も自分に届くため、会社にオンラインカジノの収入がバレずに済みます。間違っても納税しないという選択は取らないようにしてください。
また、「自分で納付(普通徴収)」を選択した場合は納付書が自分に届き、コンビニや金融機関で自分で住民税を支払う必要があるので、支払期限を過ぎないように忘れずに納付しましょう。
まとめ
今回はオンラインカジノの税金について紹介してきました。オンラインカジノで税金がかかり始めるラインは「50万円」、会社員などで給与所得があるなら「90万円」からでしたね。また、オンラインカジノの税金に関係するのは「勝った金額」と「ベットした金額」で「負けた金額」は一切関係ないことには注意しなければなりません。
オンラインカジノの税金を無視することは絶対にできません。無視してしまうと余計な罰金で通常の所得税よりも多くの金額を支払うことになってしまうので、間違いのない正確な確定申告書を作成し、税金を納めるようにしましょう。